セゾン投信の利回りは?セゾン・バンガード・グローバルバランスF
2007年3月にセゾン投信から従来の常識では考えられない商品が発売されました。
それがセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドです。
このファンド1本で世界中の「株式と債券に50%づつ」当時としては異例の低コストで分散投資することができるという画期的な商品です。
しかも地域別の投資比率は市場の規模に応じて変化するので、投資家はリバランスの手間なく市場の変化に対応できるので、ほったらかし投資できるのがいいですね。
ファンドオブザイヤー2018では第6位を獲得、特に30代~50代に人気があります。
もちろん、そんな人気を支える要因はバランスファンドでありながら高い運用利回りの実績があることです。直近10年のトータルリターンはバランスファンドでありながら7%を超えています!
なお、セゾン投信はセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドとセゾン資産形成の達人ファンドの2つしか販売していない投信販売会社です。
今回はセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドついて詳しく紹介していきます。
1.セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの基本情報
(1)ファンドの特徴
このファンド1本で世界30カ国以上の株式と10カ国以上の債券に分散投資することができます。
株式と債券の投資比率は原則として50:50としていますが、その中で先進国の比率などは経済情勢によって変化します。
ローコスト・ハイクオリティ運用で世界トップクラスのバンガードのインデックスファンドに投資することにより低いコストを実現していますので、長期の資産形成に特化しており運営に係る経費も抑えています。
世界中への投資になるので為替リスクが生じますが、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは原則として為替ヘッジは行っていません。
(2)投資先の資産と構成比率
これは2018年6月時点の投資先比率です。直近の比率は下表の通りです。
(2019年6月の運用報告書より)
特徴の一つに新興国債券は入っていません。債券は株式と比較的真逆の動きを期待するアセットですが、新興国債券ではその政治的リスクを考慮すると意味がないと言う方もいます。バランスファンドでもeMAXISSlimバランス(8資産均等型)とはここが違いますので、新興国債券不要論の方はこちらが最適ですね。
現在は低コストなバランスファンドが数多く発売され信託報酬コスト面では一歩遅れていますが、それでも純資産額はこの1年でも288億円増加して、2019年11月末時点では1963億円と圧倒的人気を誇ります。
(3)ファンドの仕組み
バンガードの低コストインデックスファンドに投資するファンド・オブ・ファンズ方式を採用しています。
それぞれのファンドの特徴は以下の通りです。
1.バンガード・U.S. 500 ストック・インデックス・ファンド
米国S&P500 Indexに連動
2.バンガード・インスティテューショナル・インデックス・ファンド
米国S&P500 Indexに連動
3.バンガード・ヨーロピアン・ストック・インデックス・ファンド
MSCI Europe Index(欧州)に連動。対象となる構成国はベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、スウェーデン、スイス、英国等。
4.バンガード・ジャパン・ストック・インデックス・ファンド
MSCI Japan Index(日本)に連動 。
5.バンガード・パシフィック・エックスジャパン・ストック・インデックス・ファンド
MSCI Pacific ex-Japan Index に連動する。日本を除くアジア太平洋地域の先進国(オーストラリア、香港、ニュージーランド、シンガポール等)が対象。
6.バンガード・エマージング・マーケット・ストック・インデックス・ファンド
MSCI Emerging Markets Index に連動。欧州・アジア・アフリカ・ラテンアメリカ地域の新興市場国およびロシアです。
7.バンガード・U.S.・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンド
米国債および米国政府機関債が対象。
8.バンガード・ユーロ・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンド
ユーロ圏各国の発行する国債および政府機関債が対象。
9.バンガード・ジャパン・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンド
日本国政府および政府機関が発行する投資適格債券が対象。
(4)手数料と運用管理コスト
購入時手数料 0円(ノーロード)
信託財産留保額 0.1%
信託報酬 0.60±0.02%(税込)
実質コスト 0.65%(2018年12月の運用報告書より)
信託報酬等の運用管理費用は0.498%ですが、投信購入によるコストが0.15%上乗せされてるので、最近の低コストファンドからみると高いと感じます。
しかし運用利回りやセゾン投信の決め細かな投資家目線のサービスが補って余りあるためそのコストデメリットは感じないかもしれません。
(5)ファンド設定日と運用期限
設定日 : 2007年3月15日
運用期限 : 無期限(償還なし)
決算日 : 12月10日
分配金 : なし
2.セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの利回りは?
運用状況・レポート|セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド|積立投資・つみたてNISA(積立NISA)ならセゾン投信
このファンドはベンチマークを設定していません。
そういった意味では投資先であるバンガードの各インデックスファンドが公開しているベンチマークが基準になると思います。
実際のリターンは10年で7%を超え
その他のバランスファンドと5年間での運用利回りを比較をしてみます。
・セゾンバンガード・グローバルバランスファンド
利回り 2.72% シャープレシオ 0.28
・世界経済インデックスファンド
利回り 1.89% シャープレシオ 0.19
・eMAXIS バランス(8資産均等型)
利回り 3.21% シャープレシオ 0.37
(モーニングスター社HPより)
利回りはeMAXIS バランス(8資産均等型)がダントツで良いのがちょっと意外でした。効率よく収益が得られるかの指標を表すシャープレシオでもeMAXIS バランス(8資産均等型)のほうが良いですね。
要因はeMAXISバランスはREITを組み入れておりその比率も25%と高いです。
2018年度の株式市場の暴落時でもこのアセットは見事に耐えましたのでそこが下落幅を縮小させた要因なのかな?と思います。
チャート図
2008年リーマンショックで基準価格が大きく落ちていますが債券のおかげで35%の下落にとどめました。株式のみのファンドだと50%~80%の下落もありますのでバランスファンドは下落局面では資産の下落幅を抑えます。中高年世代に人気なのもわかります。
3.その他情報
(1)つみたてNISAとiDeCoの対応について
・つみたてNISA :対応済
・iDeCo :対応済(SBI証券セレクトプラン、楽天証券)
(2)購入できる主なネット証券会社について
当ファンドは直接購入のため販売先が限られております。
・セゾン投信
・ゆうちょ銀行(ゆうちょダイレクト)
・楽天証券
4.まとめ
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは世界中に分散投資ができる投資信託です。ファンド・オブ・ファンズなので、分散投資によるリスク軽減ができることがメリットですが、2重コストがかかってしまうことはデメリットです。
また同様なバランスファンドと比較すると飛びぬけて運用成績が良いわけではありませんが、発売当初から一貫した投資哲学のもと中野社長の熱い情熱と、運用者の顔が見える安心感がこのファンドを支えているのは間違いありません。
毎月運用報告書の「要約版」「詳細版」を発行し、の中で各資産について今月の市場動向を細かくレポートしており、投資家にとっては運用の内容が明瞭かされています。
また毎月全国各地で投資セミナーを開催しており、中野社長の投資方針や説明に納得して購入されている方が多く、そのため他ファンドへの乗り換えなどが少ないことも影響しているのかと思います。
それでは。
投資は自己責任でお願いします。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
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