三菱商事(8058)通期業績は下方修正も配当は増額見込み!その内容を紹介
三菱商事(8058)が第2四半期業績を発表しました。
残念ながら、金属資源ビジネス、自動車・モビリティビジネスの減益により前第2四半期から減収減益となりました。
しかしながら、中間配当は従来予想の62円から64円に増額。
期末配当予想も63円から68円の増額を発表しました。その結果株価は前日比+100円(+3.65%)し、2840円と爆上げとなりました。
結果、通期配当は125円の予想が132円の見込みとなりました。
三菱商事の企業分析
三菱商事の事業や過去業績は過去記事でまとめましたので、こちらを参考にしてください。
三菱商事の第2四半期業績
発表資料には以下の通りとなっています。
損益
売上は7兆7239億円となりましたが、前期2193億円の減少となりました。
主に石油化学事業における取引数量が減少、金属資源ビジネスの市況下落が影響したとのこと。
また売上総利益については、9031億円と前期比914億円の減少でした。理由は、豪州原料炭事業における生産コストの上昇や市況下落、報道にもあった、シンガポールの原油・石油製品トレーディング子会社デリバティブ不正取引(これだけで342億円の損失)の影響です。
有価証券損益は昨年度は千代田化工建設関連の投資評価損で555億円の一過性の損失を計上していましたが今期は一転評価益117億円となり改善となりました。
千代田化工建設は、米国のキャメロンLNGプロジェクト、インドネシアのタングーLNGプロジェクトなど、遂行中の案件でしっかりと仕事を進めたことでボーナスをもらったとうことで業績の上方修正をしています。それが原因でしょう。
また金融収益は配当収入の減少ということで、全体的に収益が落ちています。
財務
キャッシュフローは営業収入や配当収入の増加により3,601億円と昨年より資金増加となりました。
配当金について
今回通期業績では、純利益6000億円が5200億円と800億円の減益予想としていますが、配当見通しは132円に引き上げました。
配当について三菱商事は
当社は、「中期経営戦略 2021」において、持続的な利益成長に合わせて増配していく累進配当を基本方針としております。
とあります。
今期自己株式の取得を進めたことで、配当金の支払先対象が減少しているために増額したようです。
いやはや、うれしい限りです!
商社株は高配当銘柄が揃っていますが、各社とも資源価格に収益が左右される傾向強いです。先日は、住友商事が業績の下方修正と配当減額を発表しています。
本日の株価では、配当利回り4.6%となっています。
三菱商事の配当金の推移
まとめ
三菱商事の第2四半期の業績と配当増額の理由についてまとめてみました。
三菱商事は持続的な利益成長に合わせて増配していく累進配当を基本方針としていることが本当であるということが投資家にも伝わったと思います。
ただ、配当性向は30%を超えて高い状況にありますので、これ以上配当性向率の上昇は厳しいかもしれません。
そのため今後は利益額をさらに増やして増配を目指してほしいと思います。
しかし今の時期に購入をお薦めするかどうかは悩ましいところですね。2600円台なら購入を検討してもいいような気がしますが、果たして!?
それでは。
投資は自己責任でお願いします。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
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